ども、一応20代の Qtaro(@Daisuke_9taro)です。
さて、大学生の就職活動も本格化してくるこの時期。3年生は企業のインターンへの参加だったり、4年生は早い方だと内定が貰え始める時期でしょうか。
そんな訳で今回は
大学新卒で企業に就職する
というおそらく日本で最も一般的とされる社会への入り口に関して、僕が思うメリット・デメリットをそれぞれ挙げてみたいと思います。何となくメンタル的なことが多い気がするので業種関係なく参考にしていただける話かなーと思います。
ちなみに僕自身は現在社会人5年目。
2010年に大学新卒で都内のIT企業に就職し、その後2014年にフリーランスとして起業した人間です。先に個人的な意見を述べておくと僕は就職して良かったと思っていますし、最近独立したことも凄く良い判断をしたと思っています。
これから就職する方、もしくは自身の今後の働き方に関して考えている若い方の参考になれば幸いです。あ、ちなみにめっちゃ長いっす(5700字)
お時間あるときにコーヒーでもすすりながらどうぞ
credit: Spyros Papaspyropoulos via FindCC
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新卒で会社に就職する「メリット」5つ
まずはメリットを5つ程。
挙げている項目だけを見ると「なんだこんなことかよ」って感じかもしれませんが、大事なのは「リアルを知る」ってことかなと思うんですよねー。
①一般的な「ビジネスマナー」を学ぶことが出来る
ビジネスメール、名刺交換、挨拶、電話対応。などなど。。
学生時代にはほぼ触れることのなかった「社会のアタリマエ」を学べるのは会社に就職することで得られる大きなメリット。
まぁこれらの仕組みが今最適化させているかどうかはともかく、です。「今」どういったことがマナーとされているのか、ということを知るのはとても重要ですよね。
「俺メイシとかアイサツってチョー苦手なんすよー」とかオレオレ論語るのは、一般常識に触れてからでも遅くはないと思いますよ。
何も知らんうちからそんな態度とった所で
小僧黙れ
で一蹴 or 相手にされなくなって終わりです。お互い歩み寄る部分があって初めて仕事は成立ちます。そのために「今」を知るってこと。超、超大事ですよ。
②敬語を「必要に応じて」使えるようになる
「マナー」に含まれる話ですが、凄い大事なコトだと思うので敢えて別出し。敬語は
生きる上で必須
と言っても過言ではないです。
更に言えば「敬語を使うこと」「敬語を使わないこと」を使い分けられる能力がとても重要です。
どんな業種であっても「人」と関わる際の配慮を疎かにする仕事は絶対上手くいきません。ただ勘違いしてはいけないのは「バカ丁寧」になれということではないということ。
敬語を使って距離を保って会話すること
敬語を敢えて使わずに距離を近づけて会話すること
どっちもとても重要で、この感覚は会社で実際に多くのお客さんと触れることで身に付いていきます。
「分かっている」のと「出来る」のでは天と地の差です。やってみると分かるんですが、これが意外と出来ません。僕なんか敬語使えない人間だったので超苦労しましたよ..
会社にいると自然と使う機会が多くなるのでこれは大きいメリットと言えるでしょう。
③顧客とのやりとりに必要なアレコレを学べる
仕事はただ目の前の作業を淡々とこなしていれば成立つものではないです。そこに行き着くには営業さんの交渉だったり、手続きだったり、ミーティングの設定だったり、対外的なやりとりがいくつも発生します。
「自分は将来独立して起業するんだ!」という方こそ、こういった経験が役に立たない訳がありません。お手続きもそうだしそこにまつわる「現実社会のあるある」に触れるというのはとても重要です。これは
ググって得られる「知識」
だけでは絶対上手くいきっこない。
「お作法」「暗黙の了解」..更に言えばその場の「温度感」..
社会には学生時代には知り得ないそんなものが多く存在します。
それを鵜呑みにしろということではなく、まずは「知る」ことが重要。
会社に身を置けばそういった「生のフンイキ」を感じられることは自然と多くなりますので、これも大事な大事なメリットでしょう。
④安定して給料が貰える
安定して給料を得られるというのは、もちろん大きなメリットです。
特に生活費をそこから捻出しようとするならばバイトでもなく、契約社員でもなく、会社に正社員としているというのは大きな意味がありますよね。
良く初任給が人と比べて高いだの低いだの、世間は毎年騒ぎますが、額はどうあれ最初の給料って、やっぱね
メチャメチャ嬉しい
「あー社会人になったんだなぁ..」っていう、物凄く分かりやすい感動が得られます。
僕も当時のことは今でもハッキリ覚えてますね。あれハンパないっすよマジで
ただ安定して貰えることが人間に与える影響というのは良いことばかりではないかなーとも僕は思ってます。その辺はデメリットで後述。
⑤先輩・同期・後輩の存在が「支え」になる
会社にいると「同じ空間にいる多くの人」と毎日のように関わります。(もちろん規模や業種によりますが)
これはいきなり一人でフリーで働き始めたりする人だとなかなか得られない環境ですよね。
先輩からは貴重なアドバイスを貰えるし、同期の活躍や情報は刺激にもなります。後輩が出来ることで責任感も生まれます。例えが良いかは別として「部活」でもそうじゃないですか。同じ空間で行動を共にするほど意思を共有し合うし、感覚も似てきます。
ただこれは会社にいることの
大きなデメリット
でもあるとも僕は考えます。
これも後述のデメリットで補足を..
新卒で会社に就職する「デメリット」4つ
次にデメリットを4つ程。
僕が実際に会社員やっていて感じたのは経済的安定をそれなりに得られる代わりに
時間的、精神的な不自由を抱える可能性が高くなるという点です。
①時間の不自由が多くなる
一つ目は「時間」の不自由。
もちろんフリーでも働き方によっては時間を決めて動く必要もありますし、会社員でも縛られないという人もいらっしゃるかもしれません。ただ多くの方は圧倒的に自分の意志ではない予定に多く時間を奪われます。
これ自体の良い悪いはなくどう感じるかは本人次第なんですが「平日でも遠慮なく休みたい」「今年はこんなことチャレンジしてみようかな」「今は子供のことが第一!」とか、会社員であれば少なからずこういった部分の時間の確保に関しては大きく制限されてきます。
生活の為にと会社員になっても、生活の為の時間や環境は十分でなかったり、この辺が
日本社会の大きな課題
ではあることはさておき、現状時間に関して不自由な状況に陥りやすいのは多くの会社員の実態と言えるでしょう。
②「会社」から抜けられなくなる
一度会社に入ると多くの人は良くも悪くも「抜けられなく」なります。
新しい仕事を探すとなったときに「転職」が思いつく時点で僕は抜けられなくなっている状態かなーと思います。
思い立って「起業」だってできるし、20代なら意図的な「無職」だってありなハズなんです。にも関わらず一度会社に身を置くと多くの人は「会社に縛られる」生き方を選択するんですよね。
これはメリットで挙げた「同じ空間にいる仲間と時間と共にすること」のデメリットとも言えるんですが、会社にいると普段身近にいる人間の中で情報を交換し、考え方を共有するようになります。
だから次第に日常で触れるその考えが
ごく一般的なもの
だと錯覚するようになります。ホントはそんなことないんですけどね。
会社に入るとどうしても普段の付き合いが会社の人間に偏りがちなので、会社とは全く別の人間関係を日常的に取り入れるとこのデメリットは解消されるかもしれませんね。
③「与えられない」と不満を感じるようになる
メリットでも挙げましたが会社員になるとお給料貰えます。
会社の業績が思わしくなかろうと、自分の体調が悪くて休みがちであろうと、最低限の「給料」は得ることができます。
これは「権利」なので当たり前と言えば当たり前なんですが、問題なのは「与えられる」という感覚が当たり前になりがちということ。
給料にしろ、仕事にしろ「俺はもっと給料貰って良いはずだ!」「もっとレベルの高い仕事が向いているのに!」そういう風にあらゆるものを与えられないと不満に感じるようになってきます。
自分が良く働けないのを「与えられないからだ!」で一蹴するのはただのワガママ。雇う側だって神様じゃないですからね。
与えられないなら一緒に考えて行動しましょうって話なんですが、この与えられる感覚が当たり前になると
それは俺の仕事じゃない
なんて言い訳をしてしまいます。
意思をもって動く気もなく、不満ばっかりいってくる部下に頭を悩ませる中間管理職の方が苦労するのはまさにこういった「与えられ慣れ」してしまった人間のせいがほとんど。
物事に改善点があるならそこは行動すればいいだけの話なんですが、なんでも「不満をグチるだけのクレクレ君」になりがちなのは会社員の陥りがちな思考かなーと思いますね。
④なんとなく働くようになる
これも人や空間に「慣れてしまう」ことが原因なんですが。
就職前はあんなに高いを志を持っていたのにも関わらず
入社して2年、3年経って目新しさが落ち着いてくるとメンドクサイことに関して
その場のやり過ごし方
を覚えるようになってきます。
もちろん仕事を効率良く進める為にそういった考え方も必要なんですが、それが行き過ぎると特に想いがあるわけでもなく「こうすればコトが収まる」のようなその場を凌ぐ選択バカリしがちになり、日々意思もなく「なんとなく」働くようになりがちです。
与えられるところに「意思」を載せる余裕がなくなると、働くことが「義務」になっていきますからね。
サラリーマンがなりがちな「サザエさん症候群」
こんなことを話すのは僕自身少なからずそういった経験をしたからであって、確かにただただ面白みもない膨大な量のタスクに追われていた時期は完全に自分の「意思」を見失っていました。
で、サザエさんが嫌いになりました。
僕の場合はある一時期だけのことでしたが、その時期は「あぁ、これかサザエさん症候群ってやつは」って感じでしたね。まぁ今思い出すと笑えてくるし、面白い経験でしたが。
ふと冷静になると「あれ、なんでオレ働いてるんだっけ..?」なんて状況に陥りやすいのも会社員のデメリットと言えるでしょう。
まとめ:就職で得られる恩恵は自分次第。意志を持って「選択」しよう
そんな訳で長々と書いてきましたが
メリット・デメリットをザックリまとめるとこんな感じでしょうか。
- メリット … 社会人としてのイロハを学べる
- デメリット … 良くも悪くも会社に慣れる、染まる
働く時間は「人生そのもの」
最後にもう一言、二言だけ。
会社員として働くにしろ、起業して働くにしろ、どっちが優れているかなんてことはありません。誰しもが社長になるのが幸せかというと、そんなことはないはずです。
大事なのは働き方として会社員以外にも「選択肢はある」という認識があること。
そして働く時間が
自分の人生の大半の時間を占めるもの
であること。
絶対的な選択はないにしろ、自分とってのより良い選択というのはあるはずです。
僕の場合は今現在安定をそんなに欲していないし、気になったことがあればどんどんチャレンジしたい。やりたいこともカナリ流動的。二日、三日ぶっ続けで働きたいときもあれば、平日気ままにのほほーんと休みたいときもある。
なので会社には勤めず「フリー」でいることを選択しています。
選択の「基準」を今一度考えてみよう
「会社が良いのかなーどうなのかなー」と悩む方の選択のヒントになるかは分からないんですが、僕が普段意識していることを一つ。
働く前の自分に向けて「今の自分」を語るとき、更には将来子供に自分の仕事の話してあげるとき、自分の仕事を自信を持って楽しく話せる選択をしていたいなーなんて思うんです。
これは僕の仕事に対する一つの選択の「基準」です。
働く意味なんて人それぞれだし「飯食ってくために渋々働いてんだよ!」なんてのが別にダメだとは思いません。本人がそれで良いなら僕はそれで良いと思います。もう一度言いますが本当に本人がそれで良いならです。
自分が働く時間を通して「得たい物」は何でしょう
給料だとすれば「会社員」が向いている?
時間だとすればもしかすると向いていない?
まだ世に存在しない新しいもの!であれば起業がいい?
何れにしても後悔しないのは自分の意思で「選択」することですかね。
あなたの選択の基準は、何ですか?
それでは今回はこのへんで